東京戦区にある進学校。幼稚園から大学院まで揃っている。臙脂色のネクタイをアクセントにしたセーラー服は、合コン武装として最強と謳われるが、戦争部は最弱を噂される。
■飛龍帝国海軍の正規空母。ミッドウェー海戦でドーントレスの急降下爆撃をただ一隻回避した。
■生物準備室戦争部の部室。埃っぽい。
■戦闘員散花高校の場合は、運動部が動員される。召集令状の配布はランダムが建前だが、前期活動実績の思わしくない運動部員に集中する傾向がある。また、生徒会相談役、佐藤の恣意が働いているとの指摘も根強い。
■ゲイ舞風の好物。
■オニールのシリンダー型コロニー二十世紀に米国のおじさんが考えた宇宙居住地。シリンダー型と言われるが、付属物を加えるとクリオネみたいな形になる。
■ちまちました文書作戦教導書のこと。とても大事。
■雛が丘高校東京戦区名うての弱小校。敵前逃亡による戦争行動委託金の取り上げと違約金の支払いを、過去に二回経験しているチキンのなかのチキン。
■落葉高校東京戦区に音の聞こえた弱小校。作戦教導書に添付の戦域地図を読み違えて、富士の樹海で遭難者を出したこともある。不戦敗確率で前年度No.1の地位を獲得した。
■全兵器使用自由すべての兵器を使ってよいこと。作戦によって制限があるケースもある。高額な兵器の使用や投棄を禁止する作戦も多い。
■輜重部隊補給線を確保するための要員。武器、弾薬、糧食など、この人たちがいないと前線に届かない。ある意味、戦争の帰趨を左右する最重要部隊。太平洋戦争開始前の大本営基本戦略には輜重部隊超大事にするって書いてあるのに、何故か戦争が始まるとゴミのように扱われて、実戦部隊に数多の餓死者を出した。
■非機械化車に乗ってないこと。あるいはそのさま。
■愛宕神社霊験あらたかな古社。主祭神は火産霊命で、防災とコンピュータに御利益があると言われる。出世の石段で有名。時雨が毎日お参りしている。
■ドーナツは別腹だからプール授業の前に焦ることになる。
■課外戦闘実習高校生が戦争をすること。
■第二種セーラー服女子戦闘用兵装。多くの高等学校が推奨服として定めている。
■第二種学生服男子戦闘用兵装。男子の服などどうでもいい。
■徹甲弾厚い装甲を貫通させることを目的とした弾。人をたくさん殺傷するのには向いていない。
■曳光弾発光体を内蔵することで、光跡を残して飛翔する弾。射撃がどこに向いているかがわかるので、修正を加える。主に自分の腕の未熟さ加減を確認する道具。
■VT信管近接信管。目標に直撃しなくても、近傍を通ることによって目標を検出し、起爆する。下手くそが撃っても、敵を無力化できる可能性がある。
■VTOL空母VTOL機(垂直離着陸機)を搭載・運用できる空母。通常機を運用できる正規空母より破格に安い。
■CIC戦闘指揮所。現代艦艇の中核。ここで火遊びしちゃダメ。
■バイタル艦船の場合は、最重要区画。医療の場合は、生命兆候。
■AN/PRC-139通信パック舞風が担いでいる重そうな通信機。多段アンテナに謎のポーチをひっかけている。各種帯域の通信に対応し、衛星通信、暗号化通信もサポートする。バッテリーが重くて切れやすい。
■真紀ちゃん茶道部副部長。愛宕山遭遇戦時に、野点をやっていた。
■聖水1.聖なる水
2.黄金水とも
ヘッドクォータ。司令部。潰されるとたいてい負ける。
■ブレイクコール戦闘開始宣言。ヤシャスイーン、撃て! 突撃、蹂躙せよ、などいろいろ。決して、ブレイクコール=全兵器使用自由ではない。
■ホメロス3000年くらい昔のギリシアの吟遊詩人。
■ニケ勝利の女神。有翼で、アテナの化身とも随神とも。ルーブル美術館所蔵のサモトラケのニケ像は、想像の斜め上をいくほど美しい。
英語読みするとナイキ。涼波はアディダス派。
刺突剣。形がSっぽい。
■MIF(先入れミルク)■MIA(後入れミルク)
入れるだの出すだの、前だの後だの、なんだかいやらしい。
■MIAMissing In Action. 戦闘中行方不明。要するに逃げたか死んだか。
■ラテブラ卵黄の中心。大きいからおいしいってものでもない。
■C4プラスチック爆薬。粘土みたいにこねこねできて、隙間に突っ込んでの爆破も完璧。
■ロ号艦本式ボイラー帝国海軍ご自慢のボイラー。戦艦クラスから駆逐艦までまんべんなく搭載された。
■タゴールアジアではじめてノーベル文学賞をもらったひげのおじさん。ポエムが素敵。
■デ・キリコシュールレアリズムを追求した画家。「街の神秘と憂鬱」は涼波のお気に入り。
■尾張とか大和とか信濃とか帝国海軍が誇る巨砲戦艦。一部空母に転用されたり、実現しなかったりした。
■秋月帝国海軍が誇る対空駆逐艦。通常の駆逐艦が12.7cm砲を主砲とするのに対し、秋月型は10cm長砲身砲を主砲とする。細いが、長い。そして早い。
■ルイス・キャロル本名、チャールズ・ラトウィッジ・ドジスン。「不思議の国のアリス」で世界史に名を残す。卓越した少女写真家でもある。少女と文通するのが好き。
■スプーフィング差出人を偽装すること。なりすまし。おれおれ。
■日ペンの美子ちゃん1980年代の萌えキャラ。
■アスペアスペルガー症候群。コミュニケーション能力に関する先天的障害。空気読めない。顔色読めない。人の言葉がなかなか耳に入ってこないなど、表出の仕方はさまざま。特定分野に高い能力を示す人もいる。
現代ではほとんど褒め言葉。
なんらかの障害があるが、限局された分野について突出した才能を示す人、症例のこと。
■エニグマナチス・ドイツが開発した暗号機。謎の代名詞。解読して以降も、米軍は解読していないふりをし続けた。
■無限軌道キャタピラ。アスファルト上を走らせると、やたらと痛める。補修費は甚大。
直訳すると「いもむし」で、中世拷問器具研究会では別の意味があるらしい。
代表作はおそらく「サザエさん」と「いじわるばあさん」
第一次世界大戦のときに、学生やダンサーや娼婦などいろいろやっていた。後にスパイ容疑で処刑。性的に危険な女性諜報員の代名詞。
■大泉門頭頂部の一部位。赤ちゃんのはぷにぷにしてて気持ちいいけど、まだ骨が形成されてないから迂闊にさわっちゃダメ。
■捷一号モルデブ海軍による零戦鹵獲再生機。舞風はパクリと言っているが、さすがに改修は行われ、射出座席くらいはついている。しかし、レシプロ機の射出座席が搭乗員の生存率を上げるかどうかについては、異論がある。
■合衆国地質調査所地図マニアの巣窟。
■横溝正史大正時代の薬剤師。推理小説も書く。本陣殺人事件はちょっとしびれる。
■マイセンヨーロッパの頂点を極める磁器。白磁の極北。お値段も極北。舞風が金銭的、工芸的価値を理解しているかどうかは疑わしい。
■森教諭卑屈そうな眉、卑怯そうなほお骨、卑劣そうなのど仏を持つ小男。すべてが完璧らしい。
■岳院とか王陰とか四葉とか舞風が敵視している名門女子校。合コンで強いらしい。
■乳首佐藤基準では、薄桃色が最も位が高いとされている。
■ユビキタスいつでも誰でも誰とでもつながってる。相当淫らな技術。
■大戦略二十世紀のシミュレーションゲーム市場を書き換えた不世出の名作。
■レオパルドドイツが誇る陸の覇王。圧倒的な貫通力の120mm滑腔砲と、高い生存率の複合装甲を持つ現代戦車の最高峰。大戦略で生産に迷ったらこれ作っとけ。
■理事会学校運営にあたって、意外と大したことを話し合っていない組織。
■傾国美女涼波が憧れる生き方。しかし、現実的には妲己とか夏姫とか楊貴妃とか、そんなに幸せそうではない。場合によっては娼婦の別称だから気をつけて。
■生徒会控室妙な緞帳が常設されている。暗室があることから、用途が思いやられる。
■芝大門商店街だらだら祭りという、長期間にわたってだらだらやる祭りを催している。
■右心房右心室の手前にある。ここに刺突を喰らうと、たいていは致命的な一撃になる。
■Z旗アルファベットを表す国際信号旗の1つ。文字通り、Zを表す。Z(後がない)ことから、帝国海軍では大きな作戦前に掲げて掲揚することが多かった。一番有名なのは、日本海海戦における「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」
■南雲の一航戦南雲中将指揮下の第一航空艦隊第一航空戦隊。正規空母「赤城」「加賀」から成る。第二航空戦隊には「飛龍」がいる。ミッドウェー海戦で壊滅。
■友永大尉空母飛龍の飛行隊長。愛機は97式艦上攻撃機で、攻撃機乗り。自他共に認める英雄だが、ミッドウェー海戦第一次攻撃で、「第二次攻撃の要ありと認む」と余計なことを打電し、陸上攻撃装備と艦隊攻撃装備の換装で空母がてんやわんやになったところを、米軍急降下爆撃機が捉えて帝国海軍虎の子の正規空母三隻がまとめてお釈迦になった。自身は片道燃料で再出撃し、米空母ヨークタウンと刺し違える。
■モルデブインド洋にあるかもしれない幻の国。ダイバーの聖地。ここだけは環境破壊しちゃダメ。
■中世拷問具研究部舞風が籍をおく文化部。文化祭の出店規制について、生徒会から通達があったと言われている。近世や近代のことは研究していないらしい。
■ハンバート・ハンバート、ドロレス文学史上不朽の名作『ロリータ』の登場人物。舞風の愛読書。
■エレベータ水平尾翼の後端についている可動翼。昇降舵とも言う。機首上げと機首下げに使う。
■エルロン主翼後端についている可動翼。補助翼とも言う。機体を傾ける(バンク)ために使う。
零戦の場合は操縦桿で操作する。決して蹴り上げるようなものではない。
垂直尾翼の後端についている可動翼。方向舵とも言う。機首を振る、いわゆる首振り(ヨーイング)をするために使う。
■栄31型星形の空冷エンジン。14気筒。すなわち、14本のピストンが激しく律動している。スリムなエンジンで、前面投影面積を減らす設計に有効。零戦のエンジンとして特によく知られている。ただし、大戦末期は出力不足による列強機との性能格差が問題になった。31型は水メタノール噴射装置を持つ最終改良型。
■バレルロール螺旋飛行。高難度な航空機動(マニューバ)。
■インメルマン縦ターン。高難度な航空機動。調子に乗って使いすぎるとブラックアウト。
「そう言った女は、酒を飲む前にほとんど死んでる」きっと部長に昔の長編アニメを見せられたのだろう。
「そんなこと言うと、不時着した後に幼女に腹を撃たれて死んじゃう」中年男の死に方としては、考え得る限りの最高峰。A-10は攻撃機の最高峰。
■MS-09(ドム)あのスカートに欲情する猛者もいるらしい。
■オランダ屋旧神谷町交差点近傍に存在する乾物屋。たぶんオランダ大使館が近くにあることからの命名で、決してオランダ妻を販売している店舗ではない。
■団鬼六将棋の強い官能小説家。
■アンブッシュ待ち伏せのこと。待ち伏せをする兵が伏兵。待ち伏せによる攻撃が伏撃。時雨のアンブッシュは敵兵の侵入を待ちきれず、殺傷範囲(キルゾーン)到達前に全兵器使用自由することがあり、あまり成功しない。
■アウトレンジ敵の射程範囲外から攻撃すること。タコ殴りにできる。戦術家なら一度は夢見る理想的な会敵状況。しかし、アウトレンジ攻撃を演出するために他を色々犠牲にすると、結局タコ殴りにされることも。
■ガンルーム士官や准士官、つまり軍という組織の中間管理職級の人たちが集う部屋。何せ中間管理職だけに、悲喜こもごも。彼らのストレス発散のために、壁がぼこぼこになっているケースも多く、ガンルームの壁をゴム張りにしている優しい軍隊もある。
■赤玉漢としての終焉のとき。打ち止め。カマキリなら雌に頭を喰われるシチュエーションである。カマキリが不完全変態である事実を、「中途半端である」として舞風が糺弾したことがある。
■戦略、作戦、戦術話のスケールが、戦略>作戦>戦術の順で小さくなる。ということは、「戦術家の夢」とは器の小さい人間が見る夢なのだろうか。
■紫暗号帝国海軍技術研究所渾身の機械化暗号。パープルコード。米陸軍暗号情報部にさくっと解読されたが、帝国はそれに気付かず終戦まで使い続けた。暗号の作成と復号にはタイプライタ状の機械を用いるが、時雨は暗算できるらしい。
■カフェテリアプラン相当自由に履修する授業を選べるカリキュラム。組み合わせが雑多かつ混沌としているので、カフェというよりは出来の悪い社員食堂ふう。最短で取得できる単位は、「ボランティア活動による節税特講」で履修期間は2週間。舞風のように堪え性のない生徒や、涼波のようにやたらと授業料の投資回収率を気にする生徒でも無理なく受講できる。
■南極条約時雨が南極条約について言及しているが、このときの時雨は現実と妄想の区別にやや難がある状態だったようだ。二十世紀中葉に結ばれた真っ当な南極条約は、二十一世紀初頭の資源獲得紛争であっさり破棄された。
■マンモグラフィマンモグラフィ(乳房X線画像撮影機)は、実際にはいかなる貧乳でも、いっそ男の胸でも解析可能である。今回のケースでは、涼波が検査を受けた巡回検診車がよほどのぱちものだったか、涼波がなんらかの特異体質である可能性を否定できない。